勤務時間を改ざんされた!残業代は取戻せるか?
毎月支払われる給料を時間で割ってみても何だか足りないな、という実感をもともと抱いていました。ある日タイムカードを数日前に押し忘れたことに気づき、事務員にその旨を報告に行きました。
すると当月分のタイムカードの詳細をプリントアウトして見せてくれました。するとタイムカードの打刻は第三者に寄って適切に処理されていたのですが、なぜか残業時間が毎日全て30分削られ、無償労働扱いになっていました。一体どういうことだ、と店長に詰め寄ると、すぐに不備は認めてくれましたが、あくまでもミスだと言いはり、さらに3ヶ月分までしか遡れないと言います。 2年まで遡ることが法律上出来るのでは、と言うと、書類があるにはあるが、本部と交渉しなければいけないし、おそらく無理だろうと梨の礫でした。終いには「俺の好意で取りなしてやるのだから」と、機嫌を損ねれば全てご破産にするぞ、と暗に脅されました。2年分となると数十万円になりますし、このままではラチが開かないので、転職活動と平行して、弁護士さんに相談しようと決意しました。調べてみると20%前後が相場ということで、自分の中でも納得の行く価格でした。 ネットで私の住まいの近くの弁護士事務所を見つけ、いざ相談すると、大きい会社なので裁判にするまでもなく、経理に電話するだけですぐに片付くだろう、というお話をいただき、とても安心しました。
弁護士さんが職場に電話すると、今までのゴネられ方は何だったのかと拍子抜けするくらい、スムーズにことが運びました。交渉は弁護士さんにほとんどお任せしていましたが、本部と店長、弁護士さん、自分が同席する示談の場が一度だけありました。 1か月後の給料にはしっかりと未払いの残業代が上乗せされていました。職場には禍根を残す形となり同僚にも冷たい態度を取られましたが、転職活動もうまくいったので、そこまで居づらくなるようなことはありませんでした。他の同僚も未払いが発生していたと思うのですが、彼等も同様に払われたかどうかは謎のままです。
注意しておく事項として、iPhoneで職場での交渉は全て録音していました。店長が高圧的な態度を取ったり、恩義せがましい言動を行ったことは全て録音されていたので、いざ弁護士の方に相談すると、それを是非使えるということで、立派な交渉材料になりました。裁判に録音ボタンをオンにして胸ポケットに入れておくだけで全て録音されているので、残業代を取り返したいなら、証拠として是非やっておくに越したことはないと思います。