過労死ラインの残業代を弁護士に回収してもらう
残業代を請求したのは退職後に友人の勧めがあったからでした。私が働いていたIT会社では残業は当たり前で夜中零時を回ることも珍しくなく、特に納期前の繁忙期には残業が定例化していました。
残業の勤務時間は特に明確に決められておらず問題が一段落するまでやるというのが基本的なオフィスの考えで上司がいつまで経ってもオフィスから帰らないので他の者も大変帰りづらいという状況が生起しており、週に平均して20時間以上は残業をしていました。
やめた直接の原因は残業代に関係することではなく、単にステップアップのためでした。しかし、やめてみると会社の異常性がよく解るものです。働いている間は残業代は支払われずそれが当たり前と思っていた節もあり、ろくに資料集めもせずにやめてしまったのでいざ請求の段になった時は困りました。
相談した弁護士事務所はネットで検索して有名だったから決めました。事務所はこじんまりしたところでしたが大変丁寧で請求までの流れがよくわかり安心した記憶があります。
弁護士に相談してから資料集めを開始してからが実際に難しく面倒なところでした。求職中なのに前の会社にわざわざ行って各種の資料請求をしなければいけないのも苦痛で経理部なども対応に乗り気ではなかったので大変時間がかかりました。結局簡易裁判になってしまい、残業代自体も大きく減ってしまいましたし、期間も8ヶ月かかってしまい精神的にも参ることが多かったというのが感想です。
とはいえ、ちゃんと残業代がほぼ全額帰ってきましたし何と言っても達成感がありました。弁護士には残業代から40万円お支払いしましたがこれは相場的には安かったので満足しています。
全体的には上手く行った残業代請求だったのではないかと思います。しかし矢張りやってみて思うのは辞める前に資料集めをしていればもっと期間も少なくて済んだし、弁護士に払う費用ももっと少なくて済んだということです。この点は注意すべき点です。